HOME > 目的別保険相談 > 医療保険とがん保険、どちらを優先すればいいですか?
「医療保険」にするか「がん保険」にするか迷っています。どちらを優先すればいいですか?
両方加入出来れば良いのですが、もしどちらかを選ぶなら「保険効果」の高い方を選びたいですね。そのポイントを3つに分けて解説しましょう。
1.高額療養費を最大限に活用しよう!
健康保険には「高額療養費制度」というものがあります。通常、治療費の自己負担は30%ですが、どこまでも30%負担するという訳ではありません。例えば月収53万以内のご家庭なら自己負担の上限額が約9万円程度になり、治療費としてはそれ以上負担することはないんです。
(月収53万円以上だと約16万円。詳しくは厚生労働省HP「高額療養費制度」をご覧下さい)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
このことから、健康保険で治療できる疾病や傷害であれば、経済的な損失はある程度少なくて済むのです。個室を希望される場合は入院個室費用(差額ベット代)がかかりますが、医師の指示によって個室に入った場合はそれも必要ありません。
2.健康保険が適用されない治療とは?
健康保険が適用されない(いわゆる自費)の場合、どれくらい治療費がかかるのでしょう。
厚生労働省では保険適用されない最先端医療のことを「先進医療」と呼んでいますが、平成18年度の厚生労働省の発表資料によると、先進医療費の総額が約37億円、そのうちなんと32億円が「がん」関連の治療なのです。
最新のがん治療に「陽子線治療」「重粒子線治療」なるものがありますが、これら2つの粒子線治療を合わせた年間の治療費は29億円を上回っており、高度先進医療全体の治療費の8割弱を占めていて、その治療にはおおむね300万円の自己負担が必要になるのです。
3.結論、医療保険VSがん保険
高額療養費制度のおかげで、健康保険の効く治療ならば自己負担もある一定レベルに抑えられることはお分かりいただけたと思います。しかも、現在の平均入院日数は20日です。通常の病気やけがで2ヶ月も3ヶ月も入院するようなことは、あまり考えられません。
しかし、ガンは少し事情が異なります。ガンも入院日数自体はそれほど長くないのですが、がんの場合は一度完治しても、再発のリスクと戦う事になります。場合によっては健康保険適用外の治療もあり得ますから、経済的な損失は通常の病気ケガの比ではありません。
出来れば医療保険、がん保険の両方を準備いただければいいのですが、どちらかを選択ということになれば、通常の病気ケガには「貯蓄」で備え、損失の大きい「がん」に限っては保険を利用するという選択をお勧めしています。
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